日本で高まる「ウーマノミクス」の機運

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12 December 2014

BTジャパン社長の吉田晴乃 日本のビジネスにおける男女平等についての質問に回答
2014-12-12
2014-12-12
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日本で高まる「ウーマノミクス」の機運

BTジャパン株式会社 代表取締役社長の吉田晴乃が、先日BBC World Newsの「Talking Business With Linda Yueh」でインタビューを受け、ダイバーシティと企業文化について興味深い意見を述べました。番組内で触れたトピックのさらに深いところまで探るべく、彼女に追加のインタビューを行ないました。

なぜ、日本では女性を働き手として確保することがそこまで重要なのでしょうか?

元々は、日本の安倍晋三首相の「ウーマノミクス」が始まりでした。日本で減少しつつある働き手の問題を解決するための、ひとつの答えとして女性の働き手を増やすことが掲げられています。不足する労働人口を、男性だけではなく女性も活用して補うのは理にかなっていると日本が気づいたんですね。それは、女性がビジネスや社会に進出できるよう、また、職場での女性への認識を変えるような新しい文化を受け容れるようなものです。

女性が働くということに関しての障壁はなんでしょうか?

男女平等に関する最近の調査では、140カ国の対象国のうち、日本は104番目だったそうです。昨年、ウーマノミクスが唱えられる前は105位でした。ですから、少しは前進しているということですね。男女平等に関していえば、我々の国はまだまだ発展途上です。社会全体で考え方や認識を変えること、あるいは保育園の充実、女性のリーダーを昇進させるようなHRの仕組み、そしてメンタープログラムといったものが必要ではないでしょうか。

日本でワーキングマザーとして子育てをすることについてどう思われますか?

当然、簡単ではありませんよね。私の場合は、本当はもっと娘と一緒にいてあげたかったのに、働いて子育てもするという両立は、当時は許されませんでした。娘や次の世代には、仕事か子供か、なんていう選択をしないでいいように生きてもらいたいです。

(女性ということで)差別を受けたことはありますか?

いつも笑い話にしているんですが、私のチームはほとんどが男性で、一緒にお客様のところに訪問することがよくあるんです。日本では、両社の最もポジションの高い人同士から名刺交換を始めるという習慣があるんですが、お客様は誰から始めればいいのか顔を見合わせながら戸惑い、私のチームのメンバーがあわてて「彼女が社長です!」と彼らに囁く、ということがよくあります。それ自体は差別ではありませんが、その認識は改めるべきものですよね。

吉田社長は外資系企業で働いていますが、日系企業と比べると働きやすさはどうでしょうか?

BTは典型的な日本企業に比べて、20年も30年も先をいっていると思います。例えば、私がこのポジションに応募して最終面接を受けたとき、HRのトップの方に、なぜ女性をこのような高い役職に任命するのかと聞きました。すると彼は、私がこの仕事に必要な資質をもっていて、そして私がたまたま女性であっただけだと答えてくれました。日本も、いずれこういった態度を自然にできるようになると思いますが、その為には他の国々から学ぶべきです。

ウーマノミクスは次の世代の働く世界を変えると思いますか?

この問題はしばしば、単に政策や政府の解決する問題として捉えられてしまいがちです。この問題は文化的なものですから。ビジネスの世界で男女平等を実現したいなら、ひとりひとり、個人の問題として考えなければなりませんよね。私たち自身が問うべきは、自分の母が、姉妹が、妻が、そして娘が、社会でどのように扱われて欲しいか?ということです。皆が、自分自身の問題として捉えることができれば、もっと前に進むことができるはずです。

BTでは、企業文化としてダイバーシティの発展に真剣に取り組んでおり、吉田晴乃を日本の代表として迎えられたことを誇りに思っています。また、BTは日本のウーマノミクスや、女性の差別に取り組む他の国々に貢献していくことが重要であると考えております。

BBCでのインタビューはiPlayerで視聴可能です(英国からのアクセスのみ)。

Banner#ウーマノミクスはしばしば、単なる政策や政府の課題として捉えられてしまいがちです。この問題は文化的なものです。ひとりひとり、個人の問題として考えなければなりませんよね。
- 吉田晴乃 BTジャパン株式会社 代表取締役社長